幼馴染の好きな人はオレじゃない
オレの好きな人の好きな人はオレじゃない
だけど
オレの好きなヤツは幼馴染
りありぃ?
「丸井くん」
中学生になってから世界が変わった
オレは結構派手なほうでは、言っちゃえば地味なほう
小学校まではブン太って呼び捨てだったのに
中学校に入ってから遠慮なのか引けなのか、苗字のくん付け。
「何?」
だからオレも、意地を張って苗字呼び
「あ、えっと…………。
プリント…」
「あ、有り難う」
おもっ苦しい空気の中では俯いたままオレの目を見ようとはしなかった
「?」
名前で呼んで、顔を覗き込んだとき一斉にクラス中がさわがしくなった
「なになに?!
丸井って、と仲良かったのか!?」
「えー、嘘でしょー?
超がつくほどの真面目なさんと、丸井くんが仲いいわけないじゃん!」
「でもぉ、小学校のときはめちゃくちゃなかよかったよねぇ?」
「丸井とって幼馴染!?」
「うそー」
「似合わないー」
「ってか、不釣合い?
王者立海大テニス部レギュラーの丸井と、帰宅部のじゃぁ格が違うよなぁ」
好き勝手言って、勝手に妄想して
ウゼェ
「……っ…幼馴染なんかじゃないっっ!!!」
大否定しては去っていった
さっきまで騒いでたやつらはシー…ンと静まり返って
オレをみていた
オレはオレで急いでを追いかけて、屋上まで来ていた
「っ……は……
何で逃げるんだよ!!」
「あたしは……ブン太の幼馴染でも、なんでもない…
ただのクラスメイトよ」
「幼馴染だろぃ?」
「不釣合いだもん。
ブン太と私じゃ、格差がありすぎるの!!」
「それがどうしたってんだ?」
「……ブン太のまわりにはいつも人がいて
中学校にはいってから、友達が全員離れちゃった私とは違うの」
「なら、もこればよかったじゃん」
「そう、簡単に行けない、よ。
も…世界が違うんだから」
目の前の好きなヤツは泣いていて
オレは思わず抱きしめた
「ブン…太?」
「目の前で、好きなヤツが泣いてるのに…
ほっとけねぇ」
「え?」
「……世界は同じ
不釣合いでも、オレはしか愛せない…」
「…」
「は、世界が違うだけで
不釣合いなだけで、オレを好きになってはくれないのか?」
「……。自意識カジョー」
「うっせぇ!!
さっさと告白の返事…」
「私もブン太のこと、好き。大好き!」
「なら、これからはオレの側にいてくれ」
「うん」
「いつも、オレの隣にな」
「うん」
いつのまにか
オレはもらい泣きしてた
fin