「へぇ…先輩って私のこと好きなんですね」
悪魔だと思った
lovedevil
「だから、言ってんだろ…お前のことが好きだって」
「馬鹿ですね。ってか、気持ち悪い?
そんなの外面に決まってるじゃないですかぁ…
え?それとも気づかなかったの??
これだから、男はイヤですよぉ
ちょっと可愛くしてたらすぐに好きになっちゃって」
それが今、オレのまえにいる悪魔の名前
「ンだよ、ずっとそうやって
見下してたのか?一々ドキってるオレを見て、嘲笑っていたってか?」
「そうですよ。
本気じゃないことくらい気づいてほしいってカンジ?
そんなん、一回でも正レギュラーからはずされた人なんて誰が騒ぐんですかぁ?」
意を決して
告ったヤツの気持ちを
台無しにした
目の前のヤツが許せない
だから、ひっぱたいてやった
「…った―
何するんですか!!宍戸先輩」
「お前がしたことだよ」
「え」
「精一杯の勇気を踏みにじって
お前は、体の痛みですむかもしれない
だけどなぁ、オレはそんなんじゃすまねぇんだよ」
「…」
「一生、心に深く傷ついて
トラウマになるかもしれない」
「なら、もっと殴ってください。
私があなたの心を傷つけたというなら、もっと叩いてください。
それであなたの気持ちが治まるのなら…」
「お前はマゾか」
「こんなときに冗談言ってどうするんですか?
私は、自分のやったことを悪いと思ってないので」
「女を殴るのは、趣味じゃねぇ。
も、帰れ。呼び出して悪かったな」
「いえ。
先パイこそ二度と私の様な女に捕まらないように」
「判ってる」
小さな時間を小さな悪魔に踏みにじられたオレは
彼女が去っていったあと、ただただ泣き尽くした
どうしようかと思うくらい、涙が絶えることはなかった