甘えん坊で



自分では何もできなくて



人を愛することしかできない



そんな自分が嫌い



           
    
ひたむきってどっち向き?






本当にジローくんに



甘えることしか出来なくて



いっぱい、いっぱい助けてもらっているのに




「ありがとう」の一言も言えない





そんな自分が大嫌いで






変えたいって思った




ジローくんに愛してもらいたいって思った







ー」



「ジローくんっ!?

 だめ、こっち来ないで!」




「なんで?」



「なんでも!」






ジローくんが傍にいたら



きっと、甘えちゃうから




今は、



突き放すことしかできない私を




許してください





「そっか、じゃ、分かった。

 今日は先帰ってて?」



「う、うん」




「じゃー、またねー」



「うん、また明日」







有り難うやさしくしてくれて




それさえも、心の中に閉じ込めて




ジローくんには言わなかった





また、彼の優しさに甘えてるんだ



そう、確信した



必死にならないと、駄目





駄目なんだ、甘えては







「で、俺のとこへ来たと?」



「うん。侑士くんなら心を閉ざすことができるし…」





には、無理ちゃう?」


「な、なんでっ」




「甘えん坊なところが、やねんから。

 から甘えん坊をとったら、何ものこらんやろ」





「ひどっ」




侑士くんの言うことも一理あるんだ



私の、唯一の特徴は甘えん坊





ジローくんを愛することが出来たなら



その気持ちは私の特徴へと変わる



甘えん坊から、人を愛するコに変わる





だから、私は彼を突き放したんだ





なんて、逃げるための理屈をならべているところも


甘えん坊な証拠





「で、そんなことで俺様が協力できるとでも思ったのか?」



「え、だって…氷帝の天才、侑士くんでも無理だったから

それ以上は、景ちゃんかな;;って…」



「景ちゃんて呼ぶんじゃねーよ、ばーか。

 それに、忍足の言っていることが、俺たちがだせる答えだ。

 それ以上は口ははさめねぇ。

 お前と、滋郎だけの問題だろ?」



「そっか…そうなんだぁ。

 ありがと、景ちゃん」





景ちゃんにはこうして素直に「ありがとう」って



言えるのに…



どうして、



ジローくんには、言えないんだろう




やっぱり、甘えてるのかな、ジローくんに…







「ジローくん?」


「わっ!?

 帰ったんじゃなかったの?」



「やっぱり、一緒に帰りたいから」



「先帰って」


「何で?」



「こっち来ないで」





ねぇ、頬に伝う冷たいものはなに?



涙を流してしまうのは…



やっぱり甘えてしまっているから?




「何、で?」



「…」



「教えてくれないと、わかんないよ」



「泣きそうなのっ」




、いきなり俺のこと突き放しちゃうし



でもでも、侑士とか跡部とかとは普通にしゃべってるし




恋人なのに、なんで優しくしてくれないの?とか




浮気されているみたいで…



泣きそうなの!



と、ジローくんは話してくれた



私はそんな彼の直向な純粋さを好きなんだ




「ごめんね、ジローくん。

 いつまでも、ジローくんに甘えてばっかりは嫌だったから…」



「へ?」



「ジローくんから離れたら、

 ジローくんに愛してもらえるかな、って…」



「?」



「ごめんなさい、私の我侭で…

 あなたを傷つけてしまった…」



「…」




「強く、なりたかったんだと、思う。

 ジローくんにも「有り難う」って言いたかった」



「そんなのっ気にしてないよ!

 だって、俺は純粋にが好きなだけだから!」









「でも、私はジローくんに[有り難う]っていいたいの」










「…じゃ、今ゆって」





「……無理。理由がない」








「オレはね、に有り難うっていってもらえなくてもいーの。


 が側にいるだけでスッゲー幸せだから、言葉を紡ぐ必要がねーの」





結局は、私は強くなることは出来なかった



彼の優しさに甘えてばかりで




だけど、そんな私でも、もう嫌いじゃない








ジローくんのおかげ













やっとあなたを愛せた





直向な心





純粋で透き通ってる、優しさ





人を傷つけることを知った、愛







これからは、もっともっとジローくんを愛せる




そんな気がした