私たち
出会わなければよかったね
偽善者恋人―良い子カップル―
滋郎くんに
出会わなければよかった
に
出会わなければよかった
そうしたら
こんなに
傷つくことは
傷つけることは
無かったのに
人気者で
かっこよくて
テニスが上手くて
後輩からも同級生からも
好かれている
芥川 滋郎くん
気が利いてて
かわいくて
女の子らしくて
同級生のみならず
教師たちからも好かれている
チャン
何でそんな人を好きになったんだろう
自分なんて到底つりあわないのに
なんて惨めな感情だろう
君にあわなければ
よかったんだ
恋焦がれて
あなたに惚れてしまった
今更「諦めろ」といわれたぐらいでは
諦められないほどにも
あなたを愛してしまった
「滋郎くん」
そう呼ぶと
「何?」
と笑顔で返事をしてくれる
あなたが大好きです
「あ、えっと…
先生が呼んでたよ?放課後はミーティングするから部室に直行しろだって」
「あ、サンキュー」
だけど
滋郎くんの笑顔は満面ではない
どこか
創っているような
苦笑いにもちかい
そんな笑顔だ
「」
「あ、」
「芥川くんと仲いいんだね。
いいなぁ、名前で呼べて…」
「な、仲よくないよっ?」
「知ってる、よね?
私と芥川くんが付き合っていること」
「うん」
「じゃぁ、言わなくてもわかるか」
―二度と芥川くんに近づかないで―
そう、いいたいんでしょ?
気に入らない、
そうなんでしょ
どうして
友達の彼氏を好きになったんだろう
そう
私たちが出会わなければ
よかったのに
どうして
彼女の友達を好きになったんだろう
オレには彼女がいるのに
どうして彼女の友達に
ほれたんだろう
そう
俺たちが出会わなければ
よかったんだ
僕たちが
出会うはずの運命を
かき消せれたら
どんなに
楽になれるのだろうか
君と
出逢わなければ
よかった