夕陽に紛れて貴方は何を思った?
dreamer?
「でさ、は何になりてぇの?」
「切原、どいてくれる??
マネージャーの仕事が捗らない」
「オレも手伝うからさ」
「あっそう。
じゃぁ、洗濯物運ぶの手伝って」
「はいはい」
2.ガラスの向こうの世界が目の前にあるということ
あの日を境に私の生活は一変した
クラスでも沈み役の私は、彼氏切原赤也の所為で質問攻めの毎日
今のところ、「どっちから告白したの!?」「何がきっかけ??」「デートとかはもうした?」ってかんじで
嫌がらせはない
てっきり、人気者を彼氏にしたんだからあるとおもってた
「マネージャー!!
又の名を切原の彼女ー!!」
「なんですか」
「ドリンクシクヨロッ!」
「部室の中のクーラーボックスにあります。
今ちょっと手が離せないので、必要な分だけ取ってください
で、切原もついでに持ってって下さい」
「ok!!」
「えー?ブン太先パイに引っ張られるんスか!?
だったらオレ、の方がいいッス!!」
「ばいばい、切原。
じゃ、丸井先パイよろしくお願いします」
「ラジャ!」
心無しか、部員が私を見る目も変わったと思う
なんだか…なんだろ、よくわかんないのだけれども変わった
手伝ってくれたりするし、自分たちで出来ることはやってくれるようになった
ただ、これを逆ハーレムと言うのだけは在り得ないと否定しておこう
「あ、仁王先パイ。
テーピングならやりましょうか?」
「ええの?」
「はい。それにその位置だとやりにくいでしょう??
部員を支えるのもマネージャーの仕事なのでやらせてください」
「ならよろしくたのむけぇ」
「痛い、ですか?」
「ん、大丈夫」
「ならよかったです」
「…(カワエエ!!!何この小動物みたいなん!)」
「?仁王先パイ?」
「ん?なんでもないけぇ。
それよか、何で赤也と付き合いはじめたんじゃ?」
「あ、それは切原からです。
私もずっと好きだったし…」
「ほぅ…」
「とにかく今が幸せだからきっかけとかどうでもいいんです」
「…ゾッコン?」
「違いますね。
なんというか、口では説明できない難しいモノです」
「ほぉ…
そういえば、赤也がの夢が分からんとか言うとったが、医者かそのへんじゃろ?」
「…辺りですね。
テニスプレイヤーを支える立場に立ちたいんです
終りました。仁王先パイ、最近ラケットを擦るような持ち方いてませんか??」
「は?」
「いや、少し皮に異変があったので…
そのうち肉刺が潰れてしまうので、気をつけてください」
「恩に着るきに」
「…でわ」
流石、というところだろうか
やはり仁王先パイだけは侮れない
「!帰ろうぜ」
「切原…いいけど」
あれから毎日一緒に帰ってる
徒歩だと50分以上かかる帰宅路を2人でゆっくり歩いてる
バスかなにかでかえればいいのに
「―…でさ、そン時に丸井先輩が真田ふく…??」
「…え?」
「聞いてた?」
「あ、ゴメン…ちょっと考え事
もっかいいってくれる?」
「おー。
幸村部長が帰ってきたときあっただろ??退院パーティーした時。
はいなかったからしんねーだろうけど…そンときにさ、丸井先輩が真田副部長に女装させようってはなしになって…
調子に乗った仁王先パイが……、やっぱきいてないな」
「え??聞いてたよー。
部長の退院祝いのときに丸井先輩が副部長に女装させようってなって、調子に乗った仁王先パイがどうしたの??」
「(あ、ちゃんと聞いてた)
仁王先パイが、柳生先パイと桑原先パイにもやらしたら面白いって言い出して、逃げ出した3人をつかまえるために
パーティーを途中放棄、鬼ごっこしたんだよ…」
「…大変だね」
「だろ??
結局は退院したてのはずの部長が三人とも捕まえて、どこからともなく出してきた古臭い花柄のワンピースを着せて帰らしたんだよ」
「えー??メイクした??」
「んー、真紅のルージュぐらい?」
「うぇ…想像出来ない」
「すっげー気持ち悪かったって!!アレは、毒物だね」
笑いあってるけど
笑ってるけど…
何か大切なことを見逃してるんだ
私にとっても赤也にとってもとても大切な何かを、忘れていた