もしもし、愛しい君。

君はまだ、生きていますか?




          
不器用な人の不器用な生き方。





「ふっ…う…」




さっきから泣き続けている赤也。


病院に入ってきたときから泣いていた




「いい加減泣きやめよ、赤也」



「む、り…っす

 だって、先輩…ひっく…しんじゃ…ったら」



「お前そんなに泣いてたら、と会うときに目ぇ腫れてるぜぃ?」



「…だって…」



「それか、赤目になってるかもな」




「ブン太だって、悲しいくせに」



「なっ、俺は…」



「違うのかい?

 少なくとも、俺らが来るまでは泣いてたみたいだけど?」




そういって幸村は俺の頬をつねった



「涙の跡がついてる」



「え、うそっ」





ちゃんと拭いたはずなのに、とごしごし頬をこすっていたら

幸村が微笑しはじめた。




そこで、初めて騙されたと気づく



「騙されたー!」






言葉と同時に、手術室の扉が開いた




中から医者が出てきた



「ご友人の方ですか?」



「あ、はい」



「成功しましたよ。

 彼が普段から鍛えていたことと、彼女が落下途中で一度窓に手をひっかけたことが幸いしました」



「じゃぁ…」



「今は麻酔で寝ていますが

 じきに覚めるでしょう」











が落下途中で窓に手をひっかけたって…


偶然か?それとも、無意識のうち?




でも普通、死のうと思ったならそんな壁ギリギリに落ちるなんてないし…

無意識のうちにでも、手をひっかけようなんてしないだろう






本当に、は死のうと思ったのか?

それに、下に仁王がいたのも気になる




普通、呼ばれてるのに

死ぬやつなんかいるか?










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